
「よし!高須くん。ジャイアントさらば!見えてるものに走り出せ!」
今回は実乃梨がめっちゃ良かった!竜児の背中を押し、お互いに遠慮しあっていた大河に踏み込み、そして自分の気持ちに整理をつけ、自分の目指す道へ迷いなく進もうとする決意を示す姿に彼女の成長や、それでいて、少しだけ見せる切なさを感じさせるしぐさ、竜児に突き付けた自分のこぶしを愛おしそうに口づけするしぐさがすっごく素敵なんだよなあ。
「自分の失敗をオレに押し付けようとするな!オレは!」
若い頃に半端をしちゃった泰子は自分の所為で竜児の道を閉ざしてしまう事は絶対にしたくなかったろうし、息子に不憫な思いをさせない様に、負担にならない様に懸命だったと思うと・・・なあ。いつもにこやかに大丈夫だよって言っていた泰子の心情を考えると泣けるよなあ(泣)
「あんたさぁ、タイガーが好きなのよね」
「好きなのよね」
「ちゃんと言って」
「言って」
「・・・言って」
自分の気持ちにけりを付けようとする亜美の儀式だったんだろうけど、真剣でちょっと泣きだしそうな感じの表情が印象的だったなあ・・・。竜児の言葉を聞いた後、笑顔で蹴りを入れて儀式終了。まあ、蹴りぐらいは入れる権利はあるよなぁ^^;。にしても、亜美ちゃんは色々不憫だったけど、最後までいい子だったなあ。
「高須くん、大河。あんた達が正しいとは、全然、これっぽっちも思わないよ。賛成なんて絶対出来ない」
「ただ、これがあんたのやり方なら反対も出来ない。だから、持って行ってくれ。いつか必ず私に返すために」
自分も全く賛成はできなかったなあ。北村にも亜美にも指摘されちゃってたけど、竜児と大河の選択は全然考えの足りない子供の考えでしかないし、しかも実乃梨の差し出した通帳を、実乃梨の意地をかけた通帳を受け取っちゃったり(亜美の別荘の鍵もだよなあ)するのがなあ。お金を稼ぐ事を理解していない子供だから受け取れちゃうんだよなぁ。友情を感じるシーンでもあったけど、同時に竜児と大河が実にガキである事が強調されたシーンだったねえ。(そういう意味で重要なシーンだったと思う)
まあ、5人の中でその事を理解してるのは実乃梨と亜美だけだろうけど。親の保護の下で暮らしているだけの子供にはなかなか分かんない部分でもあるんだよなあ。特に大河はお嬢様すぎて全然分かってないだろうなあ。実乃梨がどれほどの覚悟で通帳を差し出したかなんて。(もちろん強い友情は感じてるだろうけどね
ただ、分かってない故に、突っ走れる、走り抜けようとする意志は結構好きだなあ。勢いって大事だからね。
「バッカじゃないの?あたしらが人生語るなんて、まだ早いっての。これから先、10年先も60年先も、続いて行くんだからさ」
道化の仮面で誤魔化してばかりで本当の自分を誰にも見せなかった実乃梨が、亜美の前で全部さらけ出して泣きじゃくる様子が、6話で自分を解放して取り繕わなくなった亜美の印象と少しかぶったなあ。やっぱ、実乃梨と昔の亜美って基本の性格はともかく、生き方が似てるんだと思うな。だから、亜美は実乃梨が昔の自分と同じ奴だから、自分に弱みを見せるとは思ってなかったんだろうし、そしてだからこそ取り繕わず亜美を頼って全てをさらけ出した事実を前にして、やっと受け入れる事が出来たんじゃないかなあ。自分にないものを持っている大河には憧れを感じていたけど、自分と同じ実乃梨には憎しみを感じていた亜美が、実乃梨にも友情を感じるように・・・って感じかなぁ。亜美と実乃梨の友情もいいねぇ。
逆に実乃梨は自分の事を「傲慢でずるい」と評価していたけど、自分をさらけ出しす様になった亜美だったから、自分に出来ない事をした亜美に最後の救いというほど憧れて、かなり評価が高かったのかもなあ。もちろん、大人を感じていたってのも大きいだろうけどね。
「熱があるんだろ」
てな訳で、今回は竜児と大河がついにお互いの気持ちに向き合う回だったんだけど、ギュッと詰め込まれたテンポの速い展開が、若さに任せた未熟な判断で無理に突っ走ろうとする二人の関係を的確に表現しててすっごく良かった。竜児と大河に関しては、北村の呟きが今回の全てだよなあ。そして、そんな様子もすっごく良かった。
「逃げるんじゃなく、俺たちは・・・」
過去の泰子と今の竜児。子供の判断で同じ様な事をしようとしていた二人はやっぱ親子だなあ。竜児が最後に間違いに気がついたけど、少しだけ大人になれたかなあ・・・。
にしても、今回もホント良かった!相変わらずシーンに色々な意味を詰め込んでるから、何回か見ないとならないけど、そこがまた実にいいね。全部終わったら頭から見なおしてみるかなぁ。次回で最終回なのがめっちゃ残念!

何かありましたら、こちらからどうぞ〜。
■とらドラ!キャラクターソングアルバム
■とらドラ! Drama CD Vol.3 (amazon)
最近のコメント